マルチタスクの訓練

8/18作文講座の中で、T・Yさん(中3)の作文。

私は今の自分に最も大切な事が先生がおっしゃった「マルチタスク」だと気づいた。私は、理科社会などの覚えるという作業が苦手にもかかわらず、往復練習を怠る時がある。中学三年生は皆、夏期テキスト、理科社会の練習、宿題と、同じ数の物をこなしている。それなのに、周りが出来ている事が私に出来ないのは、マルチタスクの力が不足しているという事だ。今、私が行っている事は中途半端なマルチタスクだ。よって、すべての事を両立できるように努力する必要がある。

私がボソッと話した「マルチタスク」について、T・Yさんがすくい上げて作文に書いてくれたので、上記に掲載してみた。

複数の仕事を同時並行で進めること。これがマルチタスクである。神尾塾の中学3年生であれば

◎通常授業(夜間)とその宿題
◎夏期講習の進度(理社の確認テストなど)
◎作文講座の宿題(週1回)
◎自習課題「夏期テキスト」の提出

の4本がそれぞれ独立したペースで同時に進んでいく。生徒はこれらをバランスよく進めなければならない。これはまさに「マルチタスク」の訓練そのものである。

神尾個人の状況でいうと、塾のこと、神社のこと、その他の業務のこと、同時に3つの仕事を常に並行して進めている。見方を変えれば「器用貧乏」そのものだろうが、これらは私のライフワークでもあるので如何ともしがたい。(ご家庭のお母さまであれば、ご自身の仕事に、家事、子育て。これもまさにマルチタスクである)

夏期講習で生徒が確認テストをしている間に、私にとってちょっとすき間の時間ができれば、神社の「初宮詣」で使う祝詞の読み方の練習を口パクでこっそりしていたりする。森信三先生が『修身教授録』のなかで「すき間の時間の有効活用」について述べられているが、まさにそれである。

私の場合は回遊魚のようなもので一つのことだけをしていると腐ってしまうので、複数のタスク(仕事)の間をグルグル泳いでいる方が精神的にも新鮮であったりする。人によって個人差、向き・不向きもあるとは思うが、これからの時代、「既存のジャンル×既存のジャンル」の【掛け算で新しい仕事を生み出していかないと】食べていきづらい状況にもなってくると思うので、今の中3の段階でのマルチタスクのトレーニングは有効だろうと考えている。