良問と悪問

中学入試であれ高校入試であれ、いろいろな過去問を解いていると「良問」と「悪問」の違いがくっきり見えてくるようになる。今日は「悪問」について書いてみるが、問題文を読んでその解釈が分かれる問題。これが「悪問」である。反対に解釈が分かれない、読んだら一通りに題意が伝わる問題。これが「良問」と言ってよいだろう。

例えば、お店での会話。
「チーズケーキの他のケーキをください」と客が店員に伝えたとする。

これは実は
「チーズケーキではない、チョコレートなど全く別の種類のケーキをください」
という意味だけでなく、深読みすれば
「レアチーズ、ベイクドチーズといった、チーズジャンルの中の他の種類のケーキをください」
といった意味に読み取ることもできる。

入試問題も同様で、意味が複数に読み取れてしまい、題意がスッと自分のなかに入ってこないもの。これがまさに「悪問」なのである。

学校にもよるが、中堅私立の入試問題にこの傾向の問題が含まれていることがある。数少ない入試委員の先生方で作問されているから、チェックも薄くなってしまうのだろう。この点、公立高校入試や進学研究会など模試業者の作成する問題は、解釈の分かれる問題に出くわすことがほとんどなく、つまり良問が多いため安心して生徒に解かせることができる。