文章をなめている

中高生の読解力ピンチ 文法分からず中学生43%が誤答(産経ニュース 2017年11月28日)
http://www.sankei.com/life/news/171128/lif1711280007-n1.html

という記事について、
陰山英男先生の11月29日のツイッター。


@Kageyama_hideo
学力というようなものではないと思います。
文章をなめてるのですよ。

というツイートがあった。
「文章をなめている」、なるほど。

これは、消しゴムで字をきちんと消すことが出来ない(中途半端に以前の文字が残った状態で新しい字を上書きしている)生徒が増えていること、教材やノートに名前を書かない(指示されれば書くが自発的には書かない)ケースが増えている、といった点とも連動しているように思えた。

陰山先生のおっしゃるように学力以前の問題であり、単純にボーっとしている状態、平和ボケな状態、一つひとつの文字やことば、道具を大切にしない(粗末にしている)状態、という現代の一種のぜいたく病のようなものだと言えるのではないか。

西郷南州がこんなことを言っている。

「世の中で自分を軍(いくさ)好きというそうだ。誰が軍を好くものか、軍は人を殺し金を使うもので、容易に軍をしてはならぬ。しかし機会が来れば、軍もせねばならぬ。太平無事では国人の目が覚めぬ。目が覚めぬと真正の進歩はない」(南州百話)

平和であってほしい。しかし平和になると人々の意識は眠りについてしまう。「太平無事では国人の目が覚めぬ」とはそこを喝破しているのだろう。