高校入試に関する最新のメモ

◎県立高校に行きたくても行けない生徒は5,000名
H.29年度の県内公立中3生51,665名のうち、公立高校第1志望者は75%。県立高校の定員が33,840名なので、約5,000名が「県立に行きたくても行けない生徒」となっている。

◎募集減になると倍率が上がる
H.29年度1クラス分募集減だった船橋啓明・船橋二和は倍率が上がった。

◎全体の約半数が偏差値45以下
H.29年度普通科定員のうち、約48%は偏差値45以下の高校に属する。

→【偏差値45が千葉県全体で見たときの人数の中央】、【偏差値50が日東駒専以上の大学進学】、【偏差値52が上位3分の1のボーダー】、【受験が成り立つ(頑張った!悔しい!という気持ちになれる)のは偏差値52以上】という目安を覚えておこう。

◎5段階評定の平均は3.5
通知表がオール4で、平均よりやや上ということになる。

◎千葉工業高校
理数工学科のように他学科よりレベルの高い学科は、他学科受験の生徒が第2希望に高い学科を書かないため、倍率が低かった。(専門学科の高校は前期選抜で出願時に第2希望を申告でき、第1希望が不合格でも第2希望に枠があればスライド合格が可能となる制度がある)

◎自己表現と適性検査
前期選抜2日目の「自己表現」と「適性検査」は実質内容が同じ。部活動が中心ということ。

◎幕張総合高校の新聞報道に関する問題
「学力検査の上位20%(普通科全720名募集のうち86名)」と「自己表現の成績がA評価の者」を合格とするのが前期選抜。

前期選抜2日目の「自己表現」は「実技検査(部活動)」と「自己アピール検査」を選択できるが、
*「実技検査」は例年300~400名受験のうち130名がA評価で合格になる。
*「自己アピール検査」は例年600~700名受験のうちA評価は0~1名しかおらず、大半がB評価を付けられて学力検査350点前後でも不合格になっている。

→3月23日毎日新聞によると「A評価者を事前にリスト化しているのも事実だ」との元校長の証言も掲載されているが、この類の話は部活動が盛んな県立高校でよく聞く話なので、何を今更新聞に?という印象はある。中間・期末テスト3日前にやっと部活動が休止になる千葉県(浦安を除くほとんどの自治体)の中学校を見ても分かるように、「勉強
< 部活動」は千葉の特徴。だから、部活動を中学から高校にかけて継続して続ける生徒、しかも高校の顧問の先生から勧誘の声が掛かった生徒に入試制度が有利に働いていることは当たり前すぎる事実。

◎前期選抜2日目の作文
前期選抜2日目で作文が課される学校は、実質学力検査を重視している。作文は合否のボーダー上に乗った時の判断材料程度にしかならない。

◎八千代高校の前期2日目「集団討論」
H.29テーマ「AI(人工知能)は私たちの生活に必要か否か」・・・6-7人のグループで10分程度討論し、監督の先生はその様子を観察している。

◎学力重視の高校か、部活動重視の高校か
学力重視の高校(上位校を中心に)は合格者のボリュームゾーンが特定の偏差値帯に集中しているが、部活動の評価が加味される高校では合格者の学力の振れ幅が上下に広くなる。

◎鎌ケ谷西高校
H.29の前期不合格者は0名(全員合格)だったのに対し、後期志願者は126名出た。つまり、鎌西を後期受験した生徒で、もともと鎌西を第1志望にしていた生徒は一人もいないことになる。

◎県立高校入試の最新傾向
正答率の高い問題と低い問題の差が極端になってきている。(易しい問題は易しい、難しい問題は極端に難しい。つまり、易しい問題を確実に得点することが大事。)

◎県立高校入試の平均点
H.29で前期276点、後期307点。学力に苦手のある層は比較的専門学科を受けることが多いため、必然的に後期の平均点が高くなる。

◎前期・後期選抜は一本化するか?
周知期間だけでも2~3年は要するので、万が一前期・後期が一本化されたとしても、最短で現在の小6から。

→【前期選抜は各校独自の基準による】【後期選抜は県統一基準による】という違いは覚えておこう。

専門学科は前期枠100%(後期枠0%)になったが、これは「各校独自の基準による選抜」が100%になったという意味で、幕張総合のような部活動を加味した不透明な選抜方法が100%になったということである。【前期100%】であって【後期100%】ではない、という所を非常に注目すべきである。

入試一本化だからと言って、普通科まで前期100%にしてしまったら、全員不透明な選抜になりますよ、と言っているようなものなので、私個人としてはこの千葉県において一本化は有り得ないのではないか、と予測しているが。

そうは言っても、前期不合格者が後期選抜まで約10日間不毛な時間を浪費するのも可哀相なので、そういう意味ではサッサと一本化してもらいたい、という気もするが。

◎流山高校の再編成
H.30年度から園芸科・生活科学科が園芸科に再構成、会計科が商業科に再構成される。

◎新しい大学入試
現中3生から対象になる。本格実施されるのは現小5から。

◎5科入試を行う私立高校
合否はまず3科で判定、その後ボーダー上にいる生徒を理社2科で判定する。

◎私立高校の授業料減免制度
千葉経済大付属高校は、年収600万円以下で実質無料。(1/3が国の就学支援金、1/3が県の減免制度、1/3が学校独自の減免制度)
減免制度を受けている生徒が多いのは植草学園大附属で7割、千葉経済で6割、東京学館(酒々井)で5割。

→尚、東京在住で千葉の学校に通う生徒は年収760万未満で授業料補助があり実質無料になる。千葉よりも東京在住の方が費用面の優遇率が高いが、東京在住者は東京の私立高校で併願推薦を受けられない(千葉県在住者は都内私立の併願推薦を受けられる)ので、総合的には痛し痒しか。