そこに、学びがあったか

「塾ナビ」で大手FCチェーン塾の口コミ欄を見ていたら、「不合格だったので、全てが水の泡。よって総合評価0点。」なる投稿があった。

果たしてそうだろうか?不合格なら塾の評価は0点なのか?

今年度、塾通信の作文に何度か登場した中3のM・K君。彼のお母さまから卒塾にあたってのお手紙を先日頂戴した。

—(抜粋ここから)
我が家の長かった受験生生活の始まりは、Kの「塾に入る」の一言でした。やっとやる気になってくれたのはとても嬉しかったのですが、今までさぼりにさぼってきているので、成績も内申もひどいものでした。どこの塾に入っても本人次第ではあるのですが、Kの場合は勉強を教えて頂く以前に、勉強をやらせる、というところからお願いしないとならない訳ですから、塾選びはとても悩みました。そこに私のこれだけは、という条件『塾内が静かであること』を加えて、たどり着いたのが神尾塾でした。

「集中する以外にすることがない。」が、Kの入塾してすぐの感想でした。塾は学校とは違います。時間もないことですし、勉強だけをする、という目的で通ってほしかったので、ひとまず良かったと思ったことを覚えています。

私が思う神尾塾の良さはこの『勉強に集中できる静かな環境』と、『その日の課題をその日のうちに最後までやり遂げさせる』という指導でした。もちろんKにとってはとても大変だったと思います。でも、逃げ場のない状態に置かれてようやく、やるしかないと思うことができたそうです。それに、やることの遅いKが他の塾に入っていたら、続きは宿題でとか次回にとなったのではないかと思います。

途中、Kの持つ悪い癖が次々と出てきて、先生にとっては大変な生徒だったと思います。本当にお手数をおかけしました。いつもいつもKが課題をやり終える遅い時間まで見て頂いて、ありがとうございました。

第一志望の高校への入学は叶いませんでしたが、不合格になった原因が何だったのかが本人にも分かったようです。周りが色々言っても聞き入れなかったことも、自身が経験してみてストンと納得できたのだと思います。負の経験を財産にできるかどうかも本人次第です。神尾塾と受験で学んだことをこれから生かしていって欲しいと願っています。
—(抜粋ここまで)

今回県立高校を受験した中3生のうち5名が前期合格で、後期合格が2名。その後者のうちの一人がM・K君だったが、前期選抜の1ヶ月前にこういったメールをお母様と交わしていた。

—(ここから)
塾の神尾です。
いつも有難うございます。

本日、冬期講習にて実施しました模試(2回目)の成績表を連絡ファイルに添付致しました。後日1月Sもぎの成績表もお渡しします。

現在のK君の様子ですが、県立過去問および模試の間違い直しなど、塾内で「今から国語の直しをするように」等と具体的に指示をしたことに関してはジッと時間を掛けてそれなりの解き直しを見せますが、新しい過去問の宿題など、初見で出題した宿題の取り組みが極めて『粗く』、また、塾内での直しではなく「自宅で直しておいで」と出題した県立過去問および模試の直しについても、塾内での取り組みで見せる集中とは異なる『粗い』成果を持参することが多く、

そういったことも含めて、
県立入試においては、所期の目標であったM高校の受験が妥当なラインかと見ています。ただし、不合格を前提として前期入試でFなどの高校を受験して、そこで一度不合格を体験するというのも、K君自身にとってはよい教訓にもなるとは思います。その代わりに後期入試で確実にM高校に合格しないとならない訳ですが、この辺りはご家庭のお考え方次第かと思います。

センスに優れているため、これまでの模試の成績上昇は、K君自身のセンスのなせる業と言えましょう。ただし、圧倒的に基礎力が不足していることが前提として常にありますので、そのあたりが今回の冬期講習模試および1月Sもぎの成績に反映されていると言えます。

こうした意味において、K君が本当に眠りから覚めるのは高校の後半からと予測しますが、高校受験も大切な節目ですので、何とか乗り切って頂きたいと願っています。塾内で指示された時以外も当事者意識をもって取り組みに没頭出来るか否か、が境目となりそうです。
—(ここまで)

塾は合格の自動販売機ではない。必ず合格させるのだ、という意識をもって私も仕事に臨んでいるのは今更言うまでもないが、少なくともどういった生徒であれ、「不合格だから全てが水の泡だ、塾の意味が無かった」と言う生徒・家庭は神尾塾には存在しないし、必ずそこに「学ぶべきものがあった」「意義あり」と言わせる卒塾をさせる学習塾であり続けたい。

この記事を書いた人

kamiojuku