結果が出る理由

私立高校の受験を終えた生徒に、進学研究会の入試内容アンケートへ記入してもらった。「来年の受験生へのアドバイス」という欄に書かれたO・Iさん(中3)の言葉。

【「ここまで細かくやらなくてもいいだろう」というところまでやるか・やらないかで、後の結果の伸びが大きく変わると思います】

正しい。この言葉に尽きる。

今回、高校受験に向かっている公立中生9名の中で、この言葉が実践出来ているのはO・Iさんと、あと誰だろうか。O・Iさんの1月Sもぎの偏差値推移のグラフは、見事に斜め45度傾斜の右肩上がりで伸びている。

英文が出たらその意味を確実に読み取る、理科でも社会でも選択肢に出ている4択の文章の意味を理解し尽くす。そこまで徹底して取り組んでいるかどうか、が模試や入試での明暗をくっきりと分ける。大半の生徒は、例えば間違い直しの場面でも「ア」でなかったら「イ」と書き直すだけ、その程度の上滑りな取り組みしかしていない。または問題を一見して「ちょっと難しそうだな」と思ったら安易に空欄のままにしておく。

伸びない生徒が相変わらずそういった幼稚さを見せている一方で、伸びる生徒は参考書や辞書を駆使して、一問一問に誠意と情熱を込めて真剣に解き直しを行っている。前者が「眠っている」間に後者との差がどんどん開いていくのだ。

後者は過去問を解いて「ア」と書いたら×がついた。何でだろう、何故だろうと、調べに調べまくって考えに考えまくって、その結果「ウ」と答えが出た。その血のにじむ根気強い努力こそがその生徒の心を磨き、その積み重ねが副産物として成績を上げさせるのだ。成績が上がるのも下がるのも偶然ではなく必然である。

前者、早く眠りから覚めよ。