基本的な習慣

更に、学力に関わらず基本的な習慣が出来ていない生徒が増えているようにも感じる。

◎相手を見てあいさつ
◎両手で物を渡す
◎はい、の返事
◎椅子を仕舞う(靴をそろえる)
◎「辞書を借ります」「有難うございました」の声かけ

神尾塾で生徒に徹底していることは主にこれら5点だが、これはすべて【心をこめる】ということに通じている。ご家庭の方に連絡ファイルに押していただく印鑑も、宅配便の受取りではないのだから、出来るだけ枠の中央に(厳密に中央、という意味ではない。明らかに雑すぎる押し方も見られるのである)、一瞬の心を込めて押していただきたいと願っている。

これらは極端に言うと勉強よりも大事なことであり、勉強が出来ようが出来まいが、私ならばこれらが出来ている生徒に対して敬意を感じる。勉強の出来不出来で立腹することはないが、生徒が横向きであいさつをした、となると本気で腹が立つ。

新しい入塾生でも、出来ているなと感じさせる生徒は10人に1人程度の割合で、10人に3人はまったく出来ない。中学生になっても「はい」も言えない、靴も揃えられない、これでは犬猫同然である。また、その場合はご家庭もそうしたことに一切関心がなく、注意を促してもそのご家庭そのものに届かない。最終的に神尾塾では通塾が続かない。

基本的な習慣は年齢が若ければ若いほど定着しやすい。逆に、年齢を重ねてしまうほど入っていかない。中学生でも高校生でも、矯正が1年早ければ早いほど、指導が定着してその生徒はどこに行っても同様の正しい振る舞いが出来るようになる。

社会人になっても、仕事とはそういうことがきちんと出来る人物のもとに舞い込んでくるのではなかろうか。