2021年度・中学教科書改訂<英語>

11/10(火)NEA 2020年度後期・英語学習会のメモ。
講師はエデュケーショナルネットワーク(EN)教材編集長、上野伸二先生。

以下箇条書き。(私の誤認の部分があったとすればご容赦下さい)

◎2021年から中学教科書の改訂
現中2が新学習指導要領の最前線になる(現中3以上は現行教科書のまま、小学生は2020年度から新教科書に移行済)
◎現中2が大学受験を迎える2024年度が新入試の最前線

新教科書は認知的負荷が高くなる(数国理社は現行のバージョンアップ)
英語教科書は圧倒的に激変(超難化する)
◎小学英語を前提とした中学英語になる(学校・塾の混乱が想定)

◎従来中学校で1200語程度だったが、新学習指導要領で1600-1800語程度になる
◎小学校で600-700語程度になる
→小学の600-700語に中学の1600-1800がプラスされる(つまり2200-2500語になる)
→中学生にとって従来の倍になる
→単語が増えれば連語が増える

◎単語力の増強が今回の教科書改革の根幹
◎感嘆文、原型不定詞、現在完了進行形、仮定法が高校から中学に移行する
→日常の実用的な表現力の強化
◎授業は原則英語で行う

◎全国の半数は東書「NEW HORIZON」を導入
◎学図「Total English」が廃刊
◎啓林「BLUE SKY」が創刊(高校は啓林が強い)
◎光村「Columbus」→「Here we go!」へ書名変更(単語数185%に増加)

◎教科書サイズの拡大(AB版→A4版など)、単純に収録内容が増える
◎教科書展示会でパラパラめくった程度では新教科書の難しさは実感出来ない
◎中1教科書からbe動詞・一般動詞に一気に入る(小学英語の習熟で中1スタートの差が出る)

◎中1で動名詞・不定詞の名詞的用法が出る
◎小学英語で使用した単語が当然のものとして中学教科書で使われる
◎「ただ覚えろ」ではなく、接頭辞・接尾辞に分解しないと覚えられなくなる
→しかも覚えないと通用しない

◎4技能5領域(Speakingは「やり取り」「発表」に分かれる)
※5領域=Grammar,Speaking,Reading,Listening,Writing
◎教科書によって学習順が全く異なる

◎CLIL(クリル:内容言語統合型学習)
→一つのテーマを英語で学習する(例:環境・気候変動・人口・水・SDGs)
◎理系的テーマの素材文
◎数学教科書に理科が入る、英語教科書に理科が入る
→教科複合型教科書になる

◎新中3(現中2)は厳しいのではないか?(レベルが上がりすぎて対応できない?)
→学校によって教科書を最後まで消化できないのではないか
◎最新の使える表現が新教科書にふんだんに入る
→「表現の型」が教科書に収録されている

◎英検準2級レベルに引き上げるための新教科書(2級~1級相当も収録)
→当然、関連する連語も圧倒的に増える
◎新中3は未習の単語・文法だらけで授業が成立しない可能性が高い
◎中3読解は高校レベルに変化(SDGsを意識、英語力以前の学力や常識が問われる)

基本文法の習得より運用に重きが置かれ、演習が手薄になる
◎小学英語の重要性
◎4技能の根幹にある文法の理解促進と書くトレーニングを強化した定期テスト対策
◎生徒を英語嫌いにさせない

現中3は現行教科書での「逃げ切り」世代、現中2が新教材・新入試にさらされる最前線の学年になる。
これから、出来る層と出来ない層の差が更に開いていく。教科書の進度に追いつくことに気を取られて「やった気」「分かった気」になるだけでは、入試の段階で全く歯が立たない。個々の生徒に確実に習得させるべき学習テーマを指導側が的確に把握し、交通整理して定着のための反復練習まで落とし込み出来るかどうかがその生徒の成否を分ける。

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