近隣中の進学状況(2017年・H.29春)

毎年恒例の企画。今春(平成29年春卒業)の近隣中学校3年生(現高1)の学力分布を分析してみた。


◎公立高校と私立高校の進学割合

【鎌中】公立75%、私立25%
【四中】公立75%、私立25%
【五中】公立78%、私立22%

◎学力別高校進学の割合

【Aグループ】偏差値61以上
<船橋・東葛飾・薬園台・佐倉・八千代・船橋東・柏・小金>
→鎌中11.8%(10.2%)、四中8.4%(8.8%)、五中7.8%(6.3%)

【Bグループ】偏差値51-60
<幕張総合・鎌ヶ谷・柏南・国府台・津田沼・松戸国際・国分・柏中央・柏の葉・市立習志野>
→鎌中26.4%(19.2%)、四中18.5%(12.3%)、五中17.0%(18.3%)

【Cグループ】偏差値46-50
<船橋芝山・市川東・松戸六実・船橋啓明・柏陵・印旛明誠・松戸・流山おおたかの森・市立船橋>
→鎌中15.3%(32.9%)、四中17.6%(17.5%)、五中15.6%(21.8%)

【Dグループ】偏差値41-45
<市立松戸・市立柏・実籾・市川昴・佐倉東・船橋二和>
→鎌中13.9%(12.0%)、四中10.9%(10.5%)、五中14.9%(18.3%)

【Eグループ】偏差値40以下
<鎌ヶ谷西・船橋北・白井・松戸向陽・市川工業・流山・船橋豊富・船橋法典・松戸南・船橋古和釜>
→鎌中32.6%(25.7%)、四中44.5%(50.9%)、五中44.7%(35.2%)

※カッコ内は前年。県立高校の進学者のみを抽出した。県立の特別支援学校と私立高校進学者は除外している。

昨年まではCグループとEグループに人数が集中する二極化(ふたこぶラクダ)の状態だったのが、今春は3校ともBグループとEグループに人数が集中し、更に極端な二極化を見せている。

さて、塾通信で何度も書いているが、千葉県全体で人数の中央値は偏差値45である。それを基準として偏差値45以下は鎌中で46.5%、四中で55.4%、五中で59.6%となっているので、鎌中が平均よりやや上なだけで、他は千葉県平均を下回っているということになる。

鎌中を除いて約45%の生徒、つまりほぼ半数近くの生徒が偏差値40以下の高校に進学しているということで言えば、彼らに必要なのは最低限の計算・漢字・単語の読み書きと理科・社会の常識的知識(一問一答)であり、それと、社会に出て一人前に食べていけるためのマナーと仕事をきちんと仕上げる力(ワーク提出などはその最たるものだ)を身に付けさせることであり、しかしそこに囚われて授業を進めていると、上位の生徒が塾に流れて、逆に塾に行かなければ受験が成り立たない、金の格差が学力格差を助長する、というような不健全な状況もますます進んでしまうので、この学力分布の数字を眺め続けるにつけ、悩ましい気持ちになってくるのが正直な感想だ。