千葉県立高校では、前期選抜は各校ごとに独自の評価方法で合否が審査される。(後期選抜は県全体で統一基準を用いる)
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◎鎌ヶ谷
【学力検査】500(100点満点×5教科)
【調査書(学習記録)】135(通知表に記載される評定5点満点×9教科×3年間)
【調査書(各記録)】35(行動・特別活動・部活動の記録に応じて35点満点で加点)
【第2日目(作文)】3段階で評価
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鎌ヶ谷高校では、内申1ポイントが当日の入試1点分と同じ扱い。つまり、内申を5ポイント上げようとするのと、当日数学の計算問題の大問1のうちの1問(5点)を正解するのと同じ価値。だからこういった学校は前期選抜1日目の学力検査でどれだけ得点できるかが重要。2日目の作文は参考程度、または合否のボーダー上にある時には合否を左右する要素となる。
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◎船橋(普通)
【学力検査】500(100点満点×5教科)
【調査書(学習記録)】67.5(通知表に記載される評定5点満点×9教科×3年間×0.5倍)
【調査書(各記録)】明記なし
【第2日目(面接)】2段階で評価
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東葛飾高校のレベルが低下し、受験生が県立船橋に流れる傾向にあるという。そんな県立船橋は県立千葉に次ぐ県内2位の難関校だが、ここは内申を0.5倍しているところに注目。仮に英語の内申で5を取っても、県船では他校における「2.5」と同じ扱いに圧縮されるということ。いかに前期選抜1日目の学力検査で得点出来るか、の一本勝負で合否が決まる。
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◎船橋東
【学力検査】500(100点満点×5教科)
【調査書(学習記録)】270(通知表に記載される評定5点満点×9教科×3年間×2倍)
【調査書(各記録)】10(生徒会役員・部長・英検準2級以上などを評価)
【第2日目(面接)】3段階で評価
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船橋東高校は、内申点(調査書)を2倍しているところが特徴。県船の正反対で、万が一理科の内申が2だったとしても船橋東では他校における「4」と同じ扱いになる。だから内申点が高ければ、つまり学校の中間・期末テストを日頃から頑張っていれば、前期選抜1日目の学力検査の失点を多少はカバー出来るかもしれない、というところ。
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◎柏陵
【学力検査】500(100点満点×5教科)
【調査書(学習記録)】135(通知表に記載される評定5点満点×9教科×3年間)
【調査書(各記録)】80(出欠・行動・特別活動・部活動の記録に応じて80点満点で加点)
【第2日目(面接・適性検査)】145(面接45点満点、適性検査100点満点)
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これまで鎌ヶ谷(SS59)、船橋(SS69)、船橋東(SS62)を見てきたが、柏陵(SS46)のあたりになると学力検査以外の比重が大きくなっていることが分かる。特に前期2日目。適性検査の加点が100点満点となっているのは、主に部活動に関する加点だが、調査書の加点80と合わせて、学力検査の得点が高かった生徒が不合格となって、学力検査の得点が低かった生徒が合格している逆転現象はこの加点80+145=225点に由来すると見てよい。なので柏陵は部活動を中高と継続して続ける生徒に断然有利なのだ。
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◎流山北
【学力検査】300(100点満点×英数国)
【調査書(学習記録)】135(通知表に記載される評定5点満点×9教科×3年間)
【調査書(各記録)】265(出欠・行動・特別活動・部活動の記録に応じて265点満点で加点)
【第2日目(面接・自己表現・作文)】400(面接200点満点、自己表現100点満点、作文100点満点)
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船橋古和釜と流山北は地域連携アクティブスクールに指定され、平成27年度入試から学力検査が3教科になった。その中でも流山北の加点はすごいね…学力検査+学習記録435点満点に対して、その他の加点が665点。これはまた随分と極端な例でもあるが、学力検査で自信が持てなくても、その他の活動や前期2日目の検査で大いに挽回できるということだ。
このように、各校独自の評価基準が前期選抜では示されているので、その特徴に応じた受験対策が必須。自分が受験する高校の評価基準を必ず確認しよう。まさに「汝の敵を知れ」である。