平成27年度より「船橋古和釜」「流山北」の県立高校2校が地域連携アクティブスクールとして改組された。「泉」「天羽」の2校は先行して平成24年度よりアクティブスクールに指定されている。
アクティブスクールは「普通高校(勉学)」と「特別支援学校ビジネスコース(就労支援)」の双方のメリットを取り合わせたシステムになっており、以下の2点にその特徴が集約される。
◎学び直し=キャリア・ベーシックという独自科目が設置され、その中で小・中学校の英語・数学・国語の学び直しが行われる。
◎就業体験=1年次でコミュニケーション能力を養うSST(ソーシャルスキルトレーニング)の導入、2年次で企業実習を行う。
船橋古和釜高校に関して言えば、入試は国数英の3教科、それに前期は作文+面接、後期は面接が加わる。今年の前期入試は192名募集のところに306名が受験し、114名が不合格となっており、着実に人気校へ変貌を遂げつつある。学力検査の合格目安としては、3教科で100点。各科基本的な勉強をじっくり積み上げていけば、前期で合格出来る。ただし、評定1と学力検査で10点未満の教科が発生すると審議対象になる。やはり中学校での提出物を確実にこなすことや、基礎学力の積み上げが重要。
以下、アクティブスクールと比較対象になる県立高校をピックアップしておこう。
【松戸南】
本校は「長欠等は審議を対象としない」としていることが特徴。つまり、不登校の生徒を積極的に受け入れますよ、という意味である。合格の目安は5教科で150点。1教科で30点取れる勉強が出来ているか、という着地点を見据えて対策しよう。本校も人気が高く、今春は前期163名募集のところを306名が受験しているので、143名も不合格になっている。
カリキュラムは3部定時制のため、通常は卒業に4年かかるが、自分の所属以外の部(午前・午後・夜間)の授業で単位を稼げれば3年間での卒業も可能。
【白井】
ワンステップアップして白井高校。こちらは5科180点が目安。
ということで、これらの高校は偏差値で比較することが難しい。「成績に応じて仕方なく行く学校」から学校改革を経て「古和釜へ行きたい」「松戸南へ行きたい」と、第一志望で行きたい生徒が増えてきているということに着目しよう。進学校化一辺倒の私立学校よりもこれらの県立高校の方が他校との差別化が進んでいるといって過言ではない。好ましい動きだ。