小・中学生の場合、単に字が雑というのもあるが、思わず書き殴ってしまう場合「思考のスピード」に「手先のスピード」が追い付いていないことが予想される。特にアスペルガー的な性質を持った子が書くことを忌避するのは、手先が思考のスピードに追い付かないから、手で書くよりも頭で考えた方が断然速いと思っているのである。
そして、いざ書くとなれば思考のスピードが優先されるから、手先は書き殴っているように見える。だから、書き殴りの文字を見て反射的に叱ることは必ずしも正しくなく、その子の持つスピード感のギャップに思いを馳せなければならない。恐らくその子はその子で無意識のうちに苦しんでいる。
ジッと考えている子を傍から見るとサッサと書いた方が情報処理が進んで速いではないか、と思ってしまうけれども、将棋の名人が頭の中で数百手先をシュミレーション出来てしまうように、それに近いことがその子の中で起きている可能性を注視する必要があるのだ。
もちろん、ここには「アスペルガー的な要素が原因で書かない」のか、それとも「単に横着して書かない」のか、この原因を見抜かなければならないので、一概に一刀両断できるものでもないが。
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