塾における完璧なテスト対策とは、テスト範囲に関するあらゆる教材を総動員して生徒に解かせることである。それに尽きる。
しかし、上下左右あらゆる方向から塾が問題を与えたとしても、ザルから水が漏れ落ちていくようにテスト本番で失敗することがある。
それは、生徒自身のなかに「テストは点取りゲーム」という自覚が芽生えていない場合だ。生徒自身が当事者になっていないから、表向きには勉強したように見えても、テスト本番でミスを重ねたり、繰り返し練習した問題を、その数字が変わっただけで解けなかったりする。
「間違えてしまった!」「忘れてしまった!」「くやしい!」・・・この自覚がないうちは夢うつつで意識は寝ているのと同じだ。
リング型のドーナツを思い浮かべてみよう。どれだけ肉厚なテスト対策を講じたとしても、最終的に中央の空洞を埋めるのは本人の自覚でしかない。自覚の後に初めて訪れるのが真の意味での「完璧なテスト対策」である。