基礎力をつけることの真相

証明問題の例で分かるように、「型」を身につけるからその後の応用力・実戦力が育めるのであって、「型」を身につけなければ根無し草でしかない。その場限りの「やった気」「分かった気」になるだけで、結局時間が経って自分で問題を解く力には繋がらない

基礎力をつけることの真相とは、そういうことだ。何も計算問題ばかり延々と練習させることが基礎学習ではない

和食の料理人がよい例で、知り合いの料理人にイタリアンもフレンチも器用にこなせる創作料理の店主が何人かいるのだが、秘訣を聞くと皆料亭など和食の出身で「和食の修業で徹底的に基本(型)を身につけたからじゃない?」と異口同音に答えが返ってくる。

この頃の私が小学校で今年から改訂された新教材に批判的なのは、教材内容が膨大で矢継ぎ早に次の単元に進んでしまい、「型」を身につけることが度外視されているからである。