「なぞり」を主体にした教材がある。
まず思いつくのは書写で見本をなぞって練習するというもの。
文字や漢字の練習であれば「なぞり」の効果もあるかもしれないが、数学や理科でも「なぞり」にページを割いている教材は少なくない。
果たして「なぞり」学習に意味があるのか?という問題。
私は「なぞっている」時間は基本的に思考停止していると思っている。なので、「なぞり」学習には懐疑的な立場だ。なぞって綺麗に書いていれば「ちゃんとやっている」満足感は出るかもしれないが、次にその生徒から「なぞった」箇所の用語や解法がアウトプットされるか、といえば甚だ疑問である。
強いて言えば、書写であっても「止め」「ハネ」といった要所を意識しなければ、ただ機械的になぞっているだけでは思考停止をもたらすだけで時間の無駄である。
こういった観点から教材を選ぶことはひとつ大切だろう。