何が何でも全ての生徒に「途中式を書け」と指導するということではない。ひとつだけ例外があって、アスペルガー的な(天才肌の)特性をもつ生徒にとっては途中式を書くことが苦痛になる場合がある。問題を見て腕組みをして「うーん」と唸ってしばらくすると、おもむろに鉛筆を持って答えだけを書き始める。
「よくそんな過程を頭で処理したな」と思ってしまうが、実際そういったタイプの生徒もいる。この場合は途中式をきちんと書くことを強要せず、本人の取り組みを静観しておく。
ただし実際のところ、「うーん」と頭で考える時間があれば、さっさと鉛筆をもって途中式を書いた方が情報処理が正確かつスピーディーに進むことの方が多く、途中式を書かない生徒はやはり、頭打ちになりやすい。