子どもが嫌気を起こす原因は一つしかない。それは、現状の立ち位置に対して、大人がやたらと高い目標を子どもに押し付けた時だ。
例えば・・・
◎計算の苦手な子に「数学で100点を取って来なさい!」
◎本人がその気になっていないのに「ハイレベルの〇〇高校を目指しなさい!」
つまり、〈現在の立ち位置〉から〈理想〉に向かう道に連続性が見られない時、ジャンプしても飛び越えることのできない大きな溝が目の前に広がっている時。
〈現在の立ち位置〉から〈理想〉を実現させる道筋が見えない時に、子どもは嫌気を起こしてヘソを曲げる。
私の苦い経験でいえば、昔家庭教師をしていた時に漢字のとても苦手な中学生がいた。
未熟だった私はある日「漢検3級を取れよ」と言ってしまった。その生徒との信頼関係はそこで崩壊した。
実現不可能な理想を押し付けられた時、子どもは簡単にヘソを曲げる。
もちろん、目標に向かって燃える生徒がいるのも事実。しかし全てがそうではない。
遠い目標を押し付けるならば、そこに至る途中過程をていねいに描いてその軌道に一歩ずつ載せる。これが家庭でも塾でも、関わる大人のすべきことだ。
少なくとも大人がイライラした時に、実現不可能な目標を子どもにぶつけてはいけない。これは大切な教訓である。
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