橋本左内・啓発録の感想文

昨年夏に続き、今年も橋本左内が書いた「啓発録」の感想文を作文講座(中3・夏期講習)に組み込んだ。

作文の要は、「正しい文法に従っていること」「オリジナルの視点があるかどうか」。この2点が守られて、リズミカルに書かれていれば良い作文と評価したい。

では、生徒の作文(400字原稿用紙1枚)より。K・Cさん。

「人が詩を書けば自分も詩を、文章を書けば文章を。」これは『志を立つ』より、私が印象に残った言葉だ。この文章はとても共感出来る。やはり、自分が持っていないものを友達が持っていると「いいなぁ」とつい羨ましく思い、友達に合わせてしまう。いわゆる、「まね」だと私は思う。昔の人も今の人も考えることは同じだと私は感じた。

私はたった十四年間生きただけで、人生のアドバイスが出来る人や生きていればこの国の歴史を変えたであろう多くの人々がなぜ、安政の大獄で死んでしまったのか、井伊直弼は何の目的で殺してしまったのか。とても興味深いので今度、時間があれば調べてみようと思う。もし、安政の大獄が起きなければ歴史が大幅に変わり、もっと日本に発展した技術などが生まれ、豊かになっていたのではないか、私は強く思う。今回、橋本左内の啓発録を読んでなるほどと感じた部分もあるので生きていく上で何か役立てていけばと思う。

K・Cさんの作文。修正点が全く無いわけではないが、概ね良文だと思う。「今度、時間があれば調べてみようと思う」・・・いやいや、時間がなくても調べてよ!

次に、A・Yさんの作文。

「一度志が立って目標が定まると、それからは日に日に努力を重ね成長を続けるもので、まるで芽を出した草に肥料のきいた土を与えたようになる」この文は橋本左内先生の啓発録「立志」に記されており、私はこれを受験と置きかえて読んだ。又、それは同時に心にも響き、私の中で輝き続けるだろう。

私は今、ここに行きたいと思う学校はまだ決まっていないが、「この学校で何をしたいのか」「どういう三年間を過ごしたいのか」を考え、早めに志望校を決められたら良いと思う。又、受験は学校内や他校の生徒と競い合うものだと思うから、同じ高校を目指す人に負けないように、精神面でもやられないように自分を鍛え、そして家や町にある様々な誘惑に負けないように、自分に厳しくなりたい。私は、十四歳という年でこの文章を書いた橋本左内先生を尊敬し、志望校に合格できるように日々の勉強を怠らず、残りの六ヶ月、メリハリをつけて過ごしていきたい。

「これを受験と置きかえて読んだ」・・・上手に話題を発展させている。好ましい。

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