6月、住吉区にある「大阪市立大空小学校」について調べていた時に偶然発見した上映会のお知らせ。
ということで、9月20日(土)門真市民文化センターを訪れた。主催は門真市を中心に活動する「にじゆめピース」さん。
映画は今から13年前、2012年頃の作品。木村泰子先生は2006年の開校から2015年まで初代の校長として勤められた。
14時半から109分の上映の後、16時45分から木村泰子先生ご本人が登壇されて講演+パネルディスカッション。
以下は木村泰子先生のお話から。
◎子どもは子ども同士の関係性の中で学び合い、育ち合う
◎「インクルーシブ教育の利点を議論することは、奴隷制やアパルトヘイトの廃止の利点を議論することに等しいと考えられる」(ユネスコ:2020年)
◎インクルーシブ教育で学力が下がる、という先入観をただす
◎すべての子どもが自分の考えを持っている(人権)
◎学ぶ権利を守る
◎大空小学校の教育理念「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」
◎主語を「子ども」にする
◎自殺する小中高生の数527人、不登校35万人
◎大人が子どもを引っ張るのではなく、学びの主語は「子ども」、学校づくりの主語も「子ども」
◎先生の仕事(学校の役割)→子どもと子どもをつなぐこと
→殴った、殴られたのトラブル(・・・それぞれに言い分がある)
◎教室に入れないから「なかよし学級」で・・・の考え方
→その価値観を壊したい
◎意識は変わらない、行動を変えるのが大人
→失敗してもよい、失敗に気づいたらやり直す、そこでアップデートできる
◎「療育」で何を施すかはその人に必要かどうかで考える
→本人に対する療育だけでなく、周囲の関わり方を変えるのも療育
◎「学校に行きたくなかったら来なくてもいいんだよ」と言えてしまう学校の先生は言語道断
木村泰子先生の「信念」と「毅然とした態度」。
障害とはなにか。車椅子に乗っている方が障害なのか?車椅子で道路を走行して段差を感じるならば、段差自体が障害なのであって、その段差を取り除けばバリアフリーになり、生きやすくなる。巷でよく言われる「発達障害」と「不登校」も同様。
大空小学校は特別な支援が必要な子を積極的に受け入れ、子ども同士、先生も対等の目線で、それぞれ異なる人と人とを向き合わせ、自然な形で互いを「承認」させていく。
んーうまく言えない。実際に映画を見ると、伝わるもの、考えさせられるもの、心動かされるものが多々出てくるはずだ。
木村泰子先生の講演では、映画に登場した子どもたちの13年後を一人ひとり紹介してくださった。
関わりの難しかった状況から心を開き、大空小学校が居場所となって学校から逃げることもなくなり、クラスメイトと交流もできるようになった「セイシロウ」君は、高校生になると東京大学で行われた発達障害に関するシンポジウムでスピーチをしている。
「あの子が転校するのなら、大空小学校はやめておこう」と噂が立ち、寝坊が続いて学校の先生を叩き起こしに向かわせた「カズキ」君は西成高校に進学し、現在小学校の先生になるべく、教員免許の取得に向かっている。
大空小学校でトラブルの絶えなかった子たちの多くが現在、学校の先生を目指しているというのも胸を打たれる。
そのカズキ君がこの日は来場していて、ついトーク時間をオーバーしてしまう木村泰子先生に「もう6時15分だぞ」「しゃべり過ぎだ」など茶々を入れながらも、最後は泰子先生に導かれるままに登壇した姿は何かに依存することもない、自分で考え自分で行動する、まさに自立した人間の姿であった。
◆
木村泰子先生のほか、パネルディスカッションに登壇された2名の先生
▼松野祐美子先生
▼瀧幸子先生
登壇者と運営スタッフの皆さま、来場者が一体となり、希望と真摯さと愛に包まれた素晴らしい4時間だった。
ーーー目の前の相手、その存在を「認める」。





