履正社中学校・高校(豊中市)

【アクセス】
北大阪急行の緑地公園駅から徒歩18分、阪急宝塚線の曽根駅から徒歩15分。駅から距離があるのでバスも利用可能。

私は御堂筋線で緑地公園駅から。広大な服部緑地を横断すると本校に到達するが、この日の気温は既に29度を上回っていたので徒歩を断念。駅前から送迎バスに乗せていただくことにした。

【校舎】
現在の校舎は2017年に完成。コンクリートと鉄と木材の素材感あふれる豪華な校舎である。

【沿革】
1922年(大正11)に大阪府福島商業学校として創立。1940年(昭和15)には旧制の履正社中学校を開校した。「履正」とは学園創立者の釜谷善蔵による校訓「履正不畏」(りせいふい:自ら正しいと信ずることを、何ものも畏れずに正々堂々と実践する)から来ている。

2019年(令和元)には野球部が夏の甲子園で優勝。

【系列校】
十三と箕面に「履正社国際医療スポーツ専門学校」「履正社スポーツ専門学校 北大阪校」、十三・金剛(大阪狭山市)・曽根(豊中市)に「履正スイミングクラブ」がある。

【コース】
◎中学
学藝コース(70名)→中高一貫(次世代型の学力を育成)
3か年独立コース(35名)→外部の難関高校へ進学(伝統的な受験学力を育成)

◎高校
学藝コース(S類・1類・2類)
競技コース(3類)

【言語技術】
2025年度より主要5教科とは別に「言語技術」を教科と位置付けた。「六教科指導部」という担当部署も設置。

例えば泳げない子でもスイミングスクールで手順を追ってトレーニングすれば泳げるように、「言語技術」を体系的に学ぶことで「はい」「いいえ」といった単語だけの返答だけではない、自分の考えを論理的に言語化して表現できるようになる。

「言語技術」の授業は週2時間あり、中学1年では年間に10,000字(400字詰め原稿用紙25枚分)の作文を書いて添削を受ける。中学2年では産経新聞と提携して、学校独自の新聞を発行する。こういった実践を通して、近い将来では大学入試の総合型選抜、大学での論文、その後の将来ではプレゼンテーションや報告書を不自由なく書けるようにする。

【国際交流・海外大学進学】
インドやインドネシア、ニュージーランドからの留学生受け入れ、オーストラリアの中高一貫校との交流、台湾での研修を実施。マレーシアの6大学と提携し、指定校枠も獲得している。

【大学進学】
2025年の延べ合格数でみると、下記の配分。
◎関関同立→120名
◎産近甲龍→340名
◎摂神追桃→413名

【その他】
校長の江川昭夫先生は着任2年目で、その前は横浜の森村学園(2019年頃)、更に以前は箕面のアサンプション国際(2017年頃)と校長職を歴任されている。

今回は2階の釜谷記念ホールで説明会を聞いただけで、校内見学の機会が得られなかった。校内見学にこそ学校の醍醐味が出るものなので、次回は是非校内見学の機会を作っていただきたいと願う。